災害時の情報支援に向けたコミュニティの形成
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概要
2011年の東日本大震災は、インターネットを活用した情報支援活動が大規模に行われた初めての災害となりました。このときの情報支援活動は、突発的に個別に行われたものが多く、効率の良い情報支援とはとは言えない状況でした。
この経験を踏まえて、次の災害に向けて情報支援体制を整えるために、情報技術者間の、さらには他分野の専門家も交えたコミュニティの形成が、この10年で進んできました。これによって災害発生時には、専門分野を超えて連携しつつ、効率的な情報支援活動ができるようた体制が徐々に整ってきました。
このセッションでは、東日本大震災後の10年間の進捗状況をまとめるとともに、災害時の情報支援の今後の展望について、皆さんとともに考えたいと思います
グラフィックレコーディング
グラフィッカー : 菅原・内記(すがわら・ないき)
登壇者
佐藤 大(さとう だい)
IT DART/東北医科薬科大学
東北大学病院でのネットワーク運用管理業務を経て、現在は東北医科薬科大学病院で災害対応を担当。また日本DMATの隊員となっている。
2011年の東日本大震災後にネトボラ宮城を立ち上げ、県内を中心に情報機器や通信環境整備の支援、災害ボランティア募集状況の広報支援を実施した。2015年に他の有志とともに情報支援レスキュー隊 (IT DART) を設立し、代表理事となった。災害時には災害支援者の活動拠点などの情報環境(パソコン、プリンタ、ネットワークなど)の整備や、オンラインでの被害関連情報や災害支援情報の整理・発信、災害支援団体への情報支援などを行っている。
畑山 満則(はたやま みちのり)
IT DART/京都大学防災研究所
阪神・淡路大震災(1995年)で、神戸市長田区にてGISベースの倒壊家屋解体撤去受付支援システムを開発し、その後、災害対応の情報化に関する研究と現地支援活動を行う。2000年より、京都大学防災研究所に勤務し、2016年より同研究所巨大災害研究センター教授。東日本大震災では、内閣府のEMT活動に参加し、栃木県那須烏山市の罹災証明発行システムを開発。2015年に設立されたIT DARTの初期メンバーで、現在理事を務める。熊本地震ではIT DARTメンバーとして、熊本県からJVOADに委託された支援物資管理業務を支援し、システム開発を行う。